新幹線車両のメンテナンス・改造工事
新幹線車両は、走行距離または期間により定期検査が実施されます。
これは自動車に例えると車検に相当するものです。
当社では、定期検査のうち、客室内の検査や台車の検査の一部、また超音波探傷検査などを行っています。
また、新幹線車両はお客様のニーズに対応するために、必要な改造工事等が実施されています。
当社では、その一部をJR東海及び車両製造メーカー等から受注しており、日本の大動脈である東海道新幹線の更なる品質向上に貢献しています。
快適な車内環境をお客様へ提供する。それが、私たちのプライドです。
客室内メンテナンス
新幹線車両の客室設備には、お客様に快適な座り心地を提供する座席(腰掛装置)をはじめ、LEDで文字情報を表示する案内表示器、自動ドア、トイレ(汚物処理装置)など様々な設備があります。
新幹線車両の定期検査である交番検査では、これら客室設備の定期検査を実施し、処置が必要な場合、幅広い知識と高度な技能を駆使し、対応を行っています。
台車メンテナンス
台車とは、その名の通り、車輪とそれを動かす部品類で構成された、新幹線車両の安全・安定な走行を支える走り装置と呼ばれる足周りのことです。
新幹線車両の台車検査では、車体から取外した台車を分解して、モーターや車輪、ギヤなどを一つひとつ検査していきます。
台車から部品を外す解体作業や台車構成部品の組み立てなども行っており、新幹線車両の重要部品を扱うことから、一人ひとりが強い責任感をもって作業にあたります。
超音波探傷検査
新幹線車両の高速走行の安全を確保するために、車軸などの定期検査では、内部に傷等がないことを確認するために、超音波探傷による非破壊検査を実施しています。
当社では、入社後に専門の資格を取得し、確かな知識と技術により、車軸超音波探傷装置を使用して、確実に検査を行っています。
屋根上メンテナンス
新幹線車両の屋根上と呼ばれる上部には、パンタグラフという装置が設置されています。
パンタグラフは架線から車両に電気を取り入れる役割を担っていますので、新幹線が走る上で必要不可欠な装置ですが、高速で架線に擦りながら集電するため、接触部の消耗が避けられない装置でもあります。
当社では、その接触部であるパンタグラフのスリ板の組み立てや取り替えなどを実施しています。
床下メンテナンス
新幹線車両において、お客様がご利用になる客室内の下部に設けられた、空調などの各種機器が収納されたスペースは、「床下」と呼ばれています。
当社では、その床下に配置された機器を覆っている側カウルを取り外し、床下機器である空調のフィルター交換、熱交換器の機能回復工事などを実施しています。
まさに、客室内へ快適な環境を提供する縁の下の力持ちといった作業で、やりがいを感じる仕事のうちの一つです。
改造工事
多くのお客様にご利用いただいている東海道新幹線において、お客様から求められるご要望は、時代の流れに沿って変化するため、その都度対応することが、より良いサービスの提供に繋がります。
当社では、そのようなご要望にお応えする形で、JR東海及び車両製造メーカー等から改造工事を一部受注しており、近年では、車内の監視カメラ(ITV)の増設工事や、車内Wi-Fiの設置工事を施工しています。